へェー(自然村雑学帳)

ナデシコ群生地−−−明るく楽しい河川敷を!

野山の花として親しまれているナデシコ。実は秦野市の花として市民から指定を受けた花なのです。
近年河原も荒れ、めっきり見られなくなってしまいました。そこで我々は、県より委託されて手入れしている河川周辺の土手などに、群生地を取り戻そうと取り組みを始めています。
種を取りそれを育て、移植しながら増やしてきています。少しずつですが、やぶかんぞうに混ざって可憐な花を咲かせ始めています。野草の力強さで根付き自然に溶け込んでいってくれることを願って!

[トリビアの泉]
 河原に咲いていたのでその名が付いたと言われる河原撫子は、大和撫子とも言い日本にゆかりの花で、夏から秋にかけて咲く秋の七草の一つです。花は赤と白がありますが、白花の野生種は稀でほとんどは園芸種です。


カワラナデシコの植付けをする場所の草刈り、そして植付け、乾燥を防ぐ為 藁を敷き詰め 今すくすくと育っています。

荒廃地整備−−−人との共存できるフィールドを目指して!

 四十八瀬川流域は、減反や後継者不足などで、休耕田や荒廃地が点在している状況にあります。また川の水も生活用水で汚れ、川遊びをする子供達も稀となってしまいました。
 しかし人々の無関心をよそにまだまだ自然の豊かさは溢れています。我々が手を入れることで昔の里山風景が戻ってきます。田んぼで水中生物を取る子供が、川で遊ぶ子供の声が戻ってきます。散歩道は人工的な公園にはない轍(わだち)があり、人々の収穫に対する喜びの声が弾んでいます。そんな人との共存できるフィールドを目指して!


残土で埋め立てられた土地を掘り起こし、堆肥を混ぜて、ブルーベリーの苗を植えました。まだまだ細くて頼りない枝ですが春には、白くて小さな花を沢山付けてくれました。木を大きく育てるために2〜3年は実を結ぶ前にとってしまわなくてはなりません・・・残念! 早く甘酸っぱい実を鳥と競争して食べたいですね。


もう一つの畑、春は苗代大根の花畑になります。淡い薄紫の花がとてもきれいです。
ここの花は来年またあちこちに「苗代大根」の花を咲かせるため、「種とり」できるまで、咲かせます。 秋は「黄色コスモス」の花畑に変身します。


波多川の池−−−畑の一隅に作らせてもらった小さな池です
作ってまだ1年ですが、たくさんの水生昆虫の住処とされています。今年は「クロスジギンヤンマ」「ムギワラトンボ」が孵って飛んでいくのを確認しました。川はあっても池のように溜まっている水辺も大事なんですね。 夏になると「ヒメガマ」「アサザ」の花が咲きます。


休耕田 旧甘柿橋近くの田んぼ、自然農法の田植えをしてお米を育てます。 5月の初め「もみ蒔き」をしました。 水遣りがとても難しいのですが、うっすらと緑がわかるくらい芽を出しました。


四十八瀬川の土手には懐かしの「わだち」が、上流まで続いています。

河川整備−−−お年寄から子供達までが楽しめる河川敷きを!

「川遊びが出来たら良いのに!」「川の冷たい水を触ったら気持ちいいのに!」しかしそれを妨げるがごとく、外来種の『ブタクサ』『アレチウリ』が我が者顔で生い茂る。背の低い『こごみ』等はその中に細々と育っている。きっと人間に助けを求めている!『こごみ』の声が皆に届き、土手の草刈が始まる。あ~ぁいい汗かいた!皆が安心して楽しめる河川が出来るといいね。


川では 魚道を整備し、魚にやさしい川つくり中』

探鳥会−−−鳥たちの声を楽しもう!

探鳥会は四十八瀬川周辺で毎年2月頃実施しており、水辺と林の両方に住む数多くの鳥たちに出会えます。鳥たちのさえずりは主に繁殖期に限られますが、木々の葉が落ちているこの時期は鳥を見るには一番良い季節です。運が良ければ、オオタカからカワセミまで30数種近くの鳥たちと出会えることが出来ます。そしてここは冬だけで無く通年楽しめるフィールト゛です。

苗代だいこん花見会−−−幻の花を復活させよう!

近年農家の人たちは、稲の苗作りをしなくなってしまい、それと共にこの『苗代だいこん』も姿を消しました。『だいこん』と名にはありますが、その根は食べるほど肥りません。
しかしその花芽を『つぼみ菜』として、おひたしにして食し大変好まれたそうです。また花は白と薄紫の可憐な花をつけ、辺り一面は淡い色相に染まったそうです。 >我々は今、幻となってしまったその『苗代だいこん』を復活させ花見会を楽しんでいます。花見会に来て6式食の価値あり!
実は種(さやごと)もピリッと大根辛く美味で、ビールなどのおつまみに最適です。春にはこの『苗代だいこん』の花に埋もれてみませんか?

[トレビアの泉]
苗代だいこんは、この地方の方言では『でえこんぐさ』、『でえこんどう』と呼ばれ、稲の早稲を育てる時になくてはならない野菜でした。と言うのも、この苗代だいこんを使って苗を育てると、緑肥として肥料分にもなり育ちも良く、また苗を床から取り上げる時に、実にうまく苗が抜き取れるのです。

里山新緑ウォーク−−−溢れんばかりの緑の空気吸いに来ませんか!

毎年新緑シーズンになると、全国で山開きが催されますが、4月第三日曜日で最も早い山開きが秦野丹沢まつりです。同日四十八瀬川自然村では、丹沢まつりの協賛『里山新緑ウォーク』を主催し、魅力たっぷりの里山を満喫していただこうと、炭焼き窯も見学出来る特別な散策ルートを設定しています。天気が良ければ丹沢山系、秦野の町並みはもちろん富士山、駿河湾から伊豆、相模湾から江ノ島まで素晴らしい眺望が目の前に広がります。溢れんばかりの緑の空気吸いリフレッシュしてみてください。

(写真・説明など掲載準備中)

里山彼岸花ウォーク−−−頭を垂れた稲穂をバックに彼岸花撮影!

頭を垂れ始めた稲穂、田んぼの畦には真っ赤に咲いた彼岸花!四十八瀬川の両岸に迫る河岸段丘の木々は、すでに紅葉に向けた準備か?轍(わだち)の出来た道を子供達が赤とんぼを追いかけて行く。四十八瀬川流域はこんな四季ある日本の原風景が広がっています。自然と一体となって生きているという生命感に浸れる事と思います。まずはこの素晴らしいフィールドに飛び込んでください。

[トリビアの泉]
 別名マンジュシャゲとも呼ばれますが、秋のお彼岸のころに咲くためこの名が付いたと言われています。「お墓の花で持ってくるものではない」とか、「縁起が悪い」とか、真っ赤な色が火を連想させるので「火事になる」とか言って花を取らないよう子供を叱ったそうです。それは彼岸花には毒があり、子供が触らないようにとの親心ではないかと言われています。ちなみに赤だけでなくす白花もあります。

草木染め教室−−−さあ!鮮やかなスカイブルーに染めましょう!

野草や樹木のほとんどが染物の原料となりますが、敢えて藍染めに挑戦です。せっかくお借りしている休耕田ですから、有効活用して藍の栽培から行なっています。藍で染めた物は見たことがあると思いますが、原料となる藍そのものは知らない人が多いと思います。摘みたての生葉でシルクを浸けると見事なスカイブルーに染まっていく様子は、まるでマジックを見ているようです。是非一度体験してみてください。

(写真・説明など掲載準備中)

[トリビアの泉]
 日本の藍はタデ科のタデ藍で原産地は中国南部またはベトナムと言われています。路傍のイヌタデ俗に言う赤マンマにそっくりで、慣れないと見分けが付きにくいが、葉を擦ると青く変色してくるのですぐにわかります。藍で染めた布は肌を紫外線から守り、マムシや毒虫をよける効果があると言われています。

どぶろく祭り−−−飲むぞ!飲むぞ!飲むぞ!どぶろく飲むぞ!

四十八瀬川自然村では、発足時より自然景観の保全に加え、今までに無い『新しい秦野の魅力づくり』に取り組むため、荒れた休耕田(ホタル生息地)等をお借りし、そこで今までのやり方ではない、自然にやさしい自然農法による酒米づくりを行っています。皆で育てた酒米種『五百万石』と秦野の名水で仕込んだどぶろく(にごり酒)を地元の蔵元に造って頂き、大地の恵みを地域の方々と共に楽しもうと『どぶろく祭り』を開催し、振る舞い酒などを通し、新しい魅力づくりを行なっています。是非旬などぶろくの味をお楽しみください。


椎茸ホダ木作り教室−−−里山整備のご褒美『椎茸』を食べよう!

秦野市をぐるりと取り囲む形で点在する雑木林。その木々を枝打ち、間伐し里山の再生・保全を図ります。間伐材は労働のご褒美として、椎茸のほだ木となってくれます。間伐材に穴を開け、菌を植え付け1年(早ければ半年)でもぎ取り生椎茸が手に入ります。皆さんも当教室で山の恵み、秦野の幸を楽しんでください。

(写真・説明など掲載準備中)

[トリビアの泉]
1)クヌギ、ナラなど里山の雑木を中心にほだ木をつくります。通常15年〜20年生の立ち木を使いますが、燃料等の需要が減ってきて、どこの里山の木も30年・40年と経ち大木化してきてしまっています。大木は取り扱いが大変で、ほだ木としてはそのほんの一部しか使用できません。四十八瀬川自然村では、太いところを炭として活用しています。
2)日本人は、昔から山を生活の一部に取り入れ有効活用をしてきました。しかし今は生活様式が変わり、山の手入れを放棄してしまい、取り残された山は悲鳴を上げています。まさに何もしないことが、自然環境の破壊に繋がっているのです。
『良い循環サイクル』
・植樹、下草刈、枝打ち、間伐、落ち葉かき、炭焼き⇒まき、炭、材木、堆肥、食材
『悪の循環サイクル』
・木は大木になり、下草が生えない。倒木し土がむき出しになり、雨が降ると土砂が流出。砂利、枯れ枝、落ち葉等は川を堰き止め洪水を引き起こす。当然木の実、きのこなどの食材も激減。野生動物たちの食物も激減する為、里に出没。個体数はその数を減らす。山から流れ出た水は川を-----との悪循環に入る。
『対策は---』
・昔の生活様式に戻る? 四十八瀬川自然村に入会し、一緒に考えていきませんか?

自生ホタル鑑賞会−−−自然の中で幻想的なホタルの舞を見よう!

四十八瀬川の流域には、大変厳しい環境の中で自生ホタルが生息しています。すでに限られた場所でしか見られず、このままいくと近い将来見られなくなる恐れがあります。我々はホタルを保護し人工的に増やすのではなく、厳しい自然の中で行き続けられる環境をいかに作っていくかに主眼を置き活動を続けています。6・7月のシーズンには、自生のゲンジボタル、ヘイケボタルの幻想的な舞が見られます。蒸し暑い夜長を幻想的な光に惑わされてみませんか?

[トリビアの泉]
 ゲンジボタルとヘイケボタルの違いが分かりますか?ゲンジボタルの体長(メス)は2cmでヘイケボタルに比べ2倍体が大きい。ゲンジボタルは少し高いところを曲線的に飛び、発光時間はヘイケボタルに比べ1〜3秒長く、約20回/分でゆったりとした感じで光ります。この優雅な舞を見られる時期は、ゲンジボタルが6月中旬〜、ヘイケボタルは7月〜で少しずれて観察することができます。

紙すき教室−−−自然にやさしいオリジナルはがきを作ろう!

紙を作るにはパルプが必要と言うことは分かっている。パルプがどのようにして、また何から出来ているの?と言う事も知っているのも常識---ですか?四十八瀬川自然村では、このパルプを『ケナフ』と言う植物から作っています。我々も休耕田にケナフを植え、その繊維からパルプを作り紙すきに使っています。その紙を使って『ホタルの舞い』などのオリジナルブランドのお酒のラベルを作り楽しんでいます。また市民の日には紙すき教室を開き、一般の人たちに紙すきの指導を行い、オリジナルはがき等を作成しています。あなたも参加してみませんか?

[トリビアの泉]
 ケナフは、アオイ科の植物で成長が早く、一年で3mもの高さに成長します。熱帯/亜熱帯地方の植物で、沖縄などを除き日本の気候では冬を越せない(野生化しない)と言われています。二酸化炭素(排気ガスなど)を良く吸収し、環境(大気)汚染防止にも大変役立つ植物です。


紙すき教室でのスナップ

里山体験教室−−−炭作りを中心に、山仕事の楽しさ大変さを体験しよう!

ご多分に漏れず、我々のお借りしている山も放置されているに近い状況にありましたが、間伐、枝打ち、下草刈と整備をしてきました。また遊歩道を作り、鳥の巣箱もかけ、水のみ場も作りました。切り倒した木でほだ木を作り、椎茸菌を埋め込みました。早ければ今年の秋には収穫が出来るでしょう。またヒラタケは村民で行なった収穫祭で、すでにきのこ鍋の食材として食しました。太い木は炭焼きの原木として、自分たちで作った炭焼き窯で炭にして活用しています。楽しみながら山の整備に一役買いませんか?

[トリビアの泉]
炭を作るには、原木がどのくらいの量必要だか分かりますか?窯の大きさにより入れる原木の量が変わりますが、2トンの原木が入ったとすると炭になって出来上がるのは約500Kgです。大きさも7割位の大きさになってしまい、何かぎゅ〜とつまった感じがします。夏みかんなど焼くと、ちょっと大きめな黒い張りぼてミカンと言う感じです。

米づくり体験教室−−−里山の風景になくてはならない田んぼを守ろう!

里山風景になくてはならない一つに田んぼがあります。今その田んぼも耕作者の高齢化と後継者不足により、廃田/休耕田となって放置されているところがいたる所にあります。我々は休耕田となっているところをお借りしてお米を作り始めました。
出来れば自然農でとの想いで、手探りで試行錯誤しながら不耕起栽培にチャレンジしています。出来上がったお米と、秦野名水を使った『どぶろく』にして、地域の人たちと一緒に楽しむ為、『五百万石』と言う銘柄の酒米を作付けしています。
苗代づくりから収穫までを一緒に楽しんでみませんか?そしてご褒美としての『どぶろく』をみんなで楽しみましょう!

[トリビアの泉]
酒米の銘柄はいろいろありますが、代表的には『山田錦』(代表産地:兵庫県)と『五百万石』(代表産地:新潟県)ではないでしょうか?いずれもお酒にするには最高のお米と言われています。また日本酒は、白米、米麹、水から作る純米酒と、それに醸造用アルコールを加えた本醸造酒があります。また、米の精米歩合により本醸造(70%以下)、吟醸(60%以下)、大吟醸(50%以下)と分かれています。いずれにしろお米を半分近く削ってしまうのですから、日本酒は贅沢なお酒ですね!

更新:
2005年6月5日 22:35:24